第Ⅲアドベント礼拝でした。

《今週のみ言葉》「宿屋には彼らのいる場所がなかったからである。」ルカの福音書2章7節

  説教題:『飼い葉おけの救い主』      聖 書:ルカ2章1~7節

♪きよしこの夜 星は光り 救いの御子は まぶねの中に 眠りたもう いと安く(新聖歌77番1節)ジョセフ・モール作詞、フランツ・グルーバー作曲のクリスマスの不朽の名曲です。神の子たるお方がなぜ、こともあろうに家畜小屋のまぶねに?と思います。「まったくふさわしくない場所です。しかし、救い主の使命を象徴する場所です。それは偶然でも不運でもなく、キリストはその場所を私たちに神の愛を届けるために自ら選び取って下さいました。」(『牧羊者』p.77)

Ⅰ.預言通りの誕生 救い主誕生の預言の最初は創世記3章15節アダムとエバが罪に陥った直後でしたから驚くばかりです。生まれ出るこの名を「イエス」と名付けるように、それはイザヤの預言(7・14)の成就で「インマヌエル」とも呼ばれると、ヨセフは御使いのみ告げを夢で聞きました。その直前にはユダヤ人のために記された「マタイの福音書」でしたから、アブラハムからヨセフに至るまでの「系図」が記され、キリストがれっきとした家系、血筋であることが証明されています。ナザレの寒村の貧しい大工ヨセフの許嫁(いいなづけ)であったマリアでしたが、神の時が訪れて「全世界の住民登録をせよ」との勅令により彼らはダビデの町ベツレヘムに向かったのでした。「ベツレヘム・エフラテよ、あなたはユダの氏族の中で、あまりにも小さい。だが、あなたからわたしのためにイスラエルを治める者が出る。その出現は昔から、永遠の昔から定まっている。」(ミカ5章2節)のみ言葉の成就でした。

Ⅱ.家畜小屋での誕生 ①宿屋から閉め出されたキリスト。登録のために自分の町に人々は移動し、ダビデの町ベツレヘムはそうした人々であふれ、ごった返していたのでしょう。当時、宿屋は1階が家畜のためにスペース、2階が宿屋あるいは客間でした。ヨセフとマリアそしてキリストは宿屋からは全く閉め出され、そして「マリアは月が満ちて男子の初子を産んだ。」(6,7)のでした。きっと薄暗く、臭気ただよう、また何匹かの動物もそこにいたことでしょうし、考えてみれば大変な出産でした。人々の心はと言えば、誰もが我先に落ち着く宿屋を求める状況で、「神の子の誕生」などは、全くもって無関心でした。今も尚キリストは多くの人々の心からは閉め出されているのが現実でしょう。②飼い葉おけに寝かせられたキリスト。「全世界の救い主、王の王にして主なる神であるキリストが、宿屋から追い出され、飼い葉おけに寝かされると言うことは象徴的である。ルカが描く救い主は、この世の貧しい者、取るに足りない者、弱い者のための救い主の姿を私たちに知らせる。」(『牧羊者』p.80)それと同時に、飼い葉おけは私たちの卑しい心を象徴します。当時は石造りのものもあったようです。動物たちがそこからものを食べるわけです。小さく、汚く、臭気を放ち、冷たく固い、まさにそのような心にもかかわらず、救い主は心を開く者のために、お宿り下さるのです!キリストがそこに寝かされた時、必ずや輝いたに違いない神の栄光を持って卑しい私たちの心をも輝かせて下さるのです!

<お知らせ>

・いよいよ次週愛餐会や祝会はできませんが、救い主のお誕生を共に心より喜びお祝いしましょう!

・クリスチャンホームの6才の男の子が洗礼を受けて、神の家族に加えられます。何と感謝なことでしょう!天でも地でも大きな喜びがあります。

・本当のクリスマスを知らない方々が多く礼拝に招かれますようにお祈りしています。

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